PROFILE
窪川 勝哉
インテリアスタイリスト / 東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師。
インテリアをはじめ、家電、ステーショナリーなど、プロダクト全般に造詣が深い。雑誌のインテリアページ、商業施設のウインドウディスプレイ、マンションのモデルルームなどのスタイリングを手がける。
2011年から1年半渡英。 現在は東京を拠点に活動中。
2020.06.23
CREVIAコンセプトムービーでは、インテリアスタイリングをお願いしました。
Concept Movie >ー 現在のお住まいについてお聞かせください。
窪 : 普段は築64年になるテラスハウス(1956年築)に暮らしています。
実は最近、もう1軒、築63年になる前川國男設計のテラスハウス(1957年築)を購入しました。こちらは庭が広くて、いずれは引っ越すかもしれません。家はくつろぐための場ですよね。だからこそ、緊張感がない、エイジングされた場が好きなんです。
ー ご自宅で一番自分らしい場所といえば、どちらになりますか?
窪 : 千鳥格子の全面敷きのカーペット、壁一面の本棚、光がまわらないように明るさを抑えた照明ですね。
ー その他、お気に入りの家具などはありますか?
窪 : 大学進学のときに、山梨から東京へ出てきたんですけど、親から学習机を買いなさい、とお金をもらって。でも、気に入ったのがなくて、東急ハンズでビリヤード台を買って、上にガラスの板を載せてデスクにしたんです。今も使っていますよ。
ー 常にトレンドを意識した空間を提案する仕事だけに、少し意外な感じがしました。
窪 : プライベートな空間と、仕事で創造する空間とは違いますね。
ー 男性のインテリアスタイリストとしては先駆けだと思いますが、
目指されたきっかけを教えてください。
窪 : 母親がファッション好きで、子どもの頃、母の着せ替え人形だったんですよ(笑)。
それで僕もファッションに興味を持つようになるんですが、中3か高1のときに雑誌の特集で、ファッションデザイナーの部屋を見て。それで、「おしゃれな人はインテリアもおしゃれなんだ!」って衝撃を受けたのがきっかけです。
大学では心理学を学んだのですが、色彩や空間のことなど、今の仕事に役立っています。
同時に在学中、バンタン(デザイン研究所)でインテリアを勉強しました。
ー クレヴィアへの提案というか、窪川さんが「こんなクレヴィアなら住んでみたい」というのがあれば、教えてください。
窪 : 個人的に、家を買うときのポイントとして、建具の色、照明の位置、ロケーションの3つがあります。
これらは簡単に変えられないものばかりです。ロケーションは仕方ないとして、「シンプルな箱」のような物件がいいですね。建具や照明はもちろん、床や壁なども自分の思い通りにできるような。あと、一見何もないのに、「最新のテクノロジー」がつまっていればなおいいです。たとえば、自動で快適な温度や湿度に設定するという風に。
「ギャラリークレヴィア 新宿」のモデルルームを見学する窪川さん。
ー そういう真っさらな家は、どうすればいち早く、居心地のいい、自分らしい空間になりますか?
窪 : 壁面を有効活用すればいいと思います。何も有名な画家のポスターを貼るというようなことではなく、自分の趣味のアイテムを飾ったりすれば、それだけで自分らしい空間になると思いますよ。
ー インテリアを買い揃えるときのコツも教えてください。
窪 : よく話をするんですけど、たとえば、ソファーは“オーディナリー(普通の)”なものを選ぶべきです。食事に例えると、白米です。白米がおいしければ、どんなおかずでもおいしいでしょう? ときめくようなデザインじゃなくて、質がよくて、使いやすくて、長く使えるようなものがいい。いいソファーは人よりも長持ちするんですよ。
ぜひ、変色したり、キズがついたり、経年変化を楽しんでください。
そして、ファブリックや雑貨はおかずみたいなものなので、気軽にトレンドのものをあわせてコーディネートを楽しんでみてください。
ー ありがとうございました。
「ギャラリークレヴィア 新宿」 エントランスロゴ前にて
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